◆日進市 「産後骨盤矯正」で抑えておきたいポイント◆
2014-12-13
女性にとって妊娠・出産は人生の大きな喜びですが、
骨盤には大きな負担がかかります。
妊娠すると、お産に向けて「リラクシン」と言うホルモンが分泌されて、
骨盤の関節や周辺の筋肉が緩み骨盤が開いていきます。
産後は、徐々にホルモンの分泌が減少して、骨盤は自然に閉じていくのですが、
出産後のママは、赤ちゃんのお世話に全力投球。
抱っこや授乳などで無理な姿勢をする時間が多くなるので、
骨盤に歪みが生じやすくなります。
こうした理由から、出産後に骨盤が歪んだままになってしまうと、
「下半身太り」や「ポッコリお腹」といった、
産後の体型を作る要因になります。
また、骨盤の歪みは、骨盤周りの血流を阻害するので、
「尿漏れ」「恥骨痛」「腰痛」「便秘」「冷え性」などといった、
産後特有の不調を引き起こしたり、
ときには「二人目の不妊」の原因になりえることもあります。
だからこそ、産後は、「正しい産後骨盤矯正」が必要です。
そこで気になるのは、
「いつからすれば良いのか?」と言う点でしょうか。
関節が柔らかい出産直後に開始するのが良いと考えがちですが、
出産後は子宮から「悪露(おろ)」が出てくるので、
無理に骨盤矯正をすると出にくくなる危険性が考えられます。
ですから、産後直後は本格的な骨盤矯正をするための準備期間と考えて、
体を良い状態に整えることが大切です。
また、骨盤は出産後6ヶ月で一般的に固まると言われています。
それらを踏まえると、産後骨盤矯正は、
出産後2ヶ月からスタートさせるのがおすすめです。
赤ちゃんのこと、産後の体調のことがありますから、
ご自身の状況と相談しながら、焦らずにスタートすることが大事です。
【産後骨盤矯正のポイント】
■骨盤は産後の矯正のひとつでしかない
産後の骨盤の開き、歪みを矯正するのは大切ですが、
体の問題は相互に影響し合うため、
別の部位の機能障害も合わせて改善する必要があります。
お産は、女性の体に大きな負担を強います。
妊娠後期は、大きなお腹を支えるため、
背骨や股関節、膝などの部分に無理な力がかかりますし、
出産後は、赤ちゃんのお世話で、不慣れな姿勢を継続することになったりします。
そうした不自然な姿勢は、背骨、頭蓋骨、股関節、膝などに歪みを生じさせ、
肩こりや腰痛、頭痛、精神的な不安感などの不快症状を引き起こす原因となります。
不快症状は、ストレスの元です。
赤ちゃんは、お母さんのストレスを敏感に察知します。
母子ともに健やかに過ごすためにも、
体を支える骨盤の歪み矯正とともに、全身の歪みも正していきましょう。
■骨盤矯正には、筋肉が大切
骨盤は、不安定な関節です。
せっかく正しい位置に矯正しても、日頃の姿勢が歪んでいたり、
骨盤を支える筋肉が弱いと、再び歪みが生じてしまいます。
妊娠・出産により緩くなった靭帯の機能をカバーできるのも、筋肉ですから、
その筋肉が弱化したままでは、
骨盤を矯正しても再度歪んだ状態に戻る可能性は高いのです。
そこで当院では、骨盤矯正コースの中に、
加圧ベルトを用いた簡単な運動を取り入れ、
骨盤周りの筋肉を育てながらの矯正を行うようにしています。
■妊娠中の身体の使い方をリセットする
妊娠すると、胎児の成長と共にお腹は大きくなって、
お母さんは、その重いお腹を抱えたまま生活するために
楽な姿勢や筋肉の使い方をするようになります。
それゆえ、妊娠前の姿勢や、筋肉の使い方の記憶が塗り替えられて、
本来活躍するべき筋肉が、十分な筋力を発揮できないままに
なっている可能性があるので、上手くリセットする必要があります。
こうした体の使い方のリセットにも
当院の骨盤矯正コースに取り入れた運動は、有効です。
このように「産後骨盤矯正」は、
単に骨盤の矯正だけでなくて体全体を整えることが大切ということを
理解しておくと良いでしょう。